今回の杭打機(杭施工機)です。一昔前はシュポンカーン、シュポンカーンとリズミカルに響きわたる音がどこでも聞かれたものですが、
騒音、振動の問題もあり現在ではほぼ使われていません。因みにあのシュポンカーンの機械ですが、
パイルドライバー(ディーゼルハンマー)といって、杭打機のてっぺんに内燃機関をくっつけて
その中でラム(モンケン)を落下させ内燃機関の爆発力でアンビル(金床)の先の杭を打ち込むという理屈としは簡単ですが、楽しい?機械です。
もっと説明すると内燃機関の中のラムが2サイクルエンジンのピストン役目をしているのです。
ラムが降下するときに、吸入、圧縮の工程をし、上死点(この場合エンジンが逆さまについている状態ですからピストン【ラム】が下がりきった状態)に達したときに爆発(ディーゼル機関の場合膨張というのでしょうか)しその反発力でアンピルを打ち込み同時にラムが上昇しながら排気しているのです。
あのパイルドライバーは今でも使われているのですかね?もう1度眺めてみたいものです。

今回はこういった仕上がりの杭について説明します。
先ず、この杭は全長8500ミリ杭径500ミリなのですが外から持ち込んで地面に打ち込んでいる訳ではなく現場で作っているのです。
簡単に説明すると、現地にモルタルプラントを持ち込んで作ったモルタルと現場の土を混ぜてコンクリート杭を地中に形成しているわけです。

そのモルタルプラント(セメントと水を混ぜて練り上げる機械設備)の全景です。

住宅地に設置できるよう小型化され4tユニック車で搬入できます

プラントを動かすためのジェネレーター(発電所)です。

プラントかセメントを吸い上げているところです。

オーガと呼ばれロットの先端に取り付けられ回転しながら掘削し行く部分です。
柱状施工の場合この特殊なオーガによって、先端の爪で掘削しながら、
間の穴よりモルタルを圧入し上部の2連の羽によって攪拌していきます。

掘削開始です。

掘削中の様子です。土とモルタルが攪拌されているのがわかります

掘削中の全景です。プラントから伸びた黒いチューブの中を通ってモルタルはロットの最上部まで圧送されます。

オーガでGL−8.5メートルまで掘削した後回転しながら引き抜きます。

引き抜いたところです。攪拌用の羽とオーガが見られます。

完了です。この後杭頭処理をして基礎工事へと引継ぎます。

PS 
現在の住宅工事ではこういった柱状杭(摩擦杭)や2.5インチ程度の鋼管を回転させながら圧入する鋼管杭(支持杭)等が多く採用されています。
いずれにしても現場周辺への環境対策を考慮して低騒音、低振動、そして排出残土のない工法が色々開発されています。

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